コロナ後の「質」を求めて執筆 : 濱田 倫崇

新型コロナに関する緊急事態宣言が発出され半年が経ちました。半年も経つとコロナによる変化が徐々に定着し、新しい生活が当たり前の生活になりつつあるのではないでしょうか。そして最近では、その新しい生活の中でよりいいもの、「質」を求める段階になってきていると感じています。

例えば我々楽天インサイトでは定期的にオンラインセミナーを実施しています。コロナ以前は自社会場にて対面で開催をしていたのですがコロナ後はすべてオンラインでの開催となっています。参加者の声を見ると、当初は少しぐらい映像の「質」が悪かったり、提示資料が見にくかったりしても「まぁしょうがないよね」という雰囲気でしたが最近は映像、音声、資料、進行、プレゼンテーションスキル等多岐にわたってより「質」の高いものが求められてきていると感じています。

我々のようなBtoBの企業にとって今一番の課題は新規のお客様との接点をどう作るか?にあります。以前はクライアントのオフィスに一日中張り込んで気合と根性で新規の名刺をゲットするという営業スタイルもありましたが、今は昔。重要なお客様との接点の1つであるセミナーにおいては、良「質」なセミナーコンテンツを提供し新規顧客に興味を持っていただき接点を増やしていく、他方「質」の高い成果物を提供することで新規顧客を紹介してもらう、という「質」重視の企画・行動がより重要になってきます。

そして「質」の高さは顧客にとっての「価値」とも言い換えられます。コロナ以降、冷凍食品の売上が上がっているとのこと(※1)ですが、流通の現場の方曰く、すべての冷凍食品が売れているわけではなく、売れているのは単品型ではなくワンプレート型だそうです。レンジで温めて食べられるという基本的な「価値」は同じ冷凍食品であっても「ハンバーグ+温野菜+ナポリタン…」というような一度に食事が用意できるものがウィズコロナの生活者にはより「価値」があるということなのでしょう。

更にエリアによってはチラシや日替わり特売をやめても売上が変わらなかったそうです。価格よりも買い回りをせずに1か所で買い物を済ませることの方が生活者は「価値」があると感じた結果なのかもしれません。そしてこの傾向が続くなら、買い物に行く1店舗にどうやって選ばれるかがより重要となるはずです。お店の「魅力」が今まで以上に問われ、「魅力」のある売り場、「魅力」のある商品(PB等)や品ぞろえ、「魅力」のあるメニュー提案等々をどうやって実現していくかが今以上にフォーカスされていくのではないでしょうか。

コロナがきっかけとなって、人と直接会うことや自由に移動できることがいかに貴重であったかが思い知らされました。あたりまえの概念が音を立てて崩れていく世界で、改めて自分にとって、顧客にとって、世の中にとっての「価値」は何か?を考える良い機会だと思います。今まで習慣や惰性によって続けていたことを見直す良いチャンスととらえると、将来への希望も湧いてきます。

そして最後に、「質」的調査=定性調査について考えますと、対面でのインタビューを中心とする定性調査は、調査手法の中で最もコロナの影響があった手法だったといっても良いでしょう。そして最初はなんとかオンラインでインタビューできればよし、という状況でしたが、冒頭のセミナーと同様に、オンラインでインタビューができることが当たり前になるにつれて、クライアントの要求レベルが日々上がっていると感じています。そして我々もその要求レベルに応えられるよう、日々サービス改善を行っており、ある側面ではオフラインのインタビューよりもオンラインのほうが優れていると感じられる点も増えてきました。
以下にクライアントの声を一部紹介します。

  • 試食のときなども常に顔を正面から見られるので、対象者をより身近に感じられた。本音か建前かなど、表情で機微まで分かる。
  • 対象者の部屋が見えることで、置いてあるものや、部屋の構成や散らかり具合などでその人の持つ雰囲気が伝わりやすい。
  • インタビューの中で話に出た今使っているものなどをすぐ持ってきて見せてくれるのが良い。
  • 首都圏以外でも気軽に実施ができる。1日の中で都市と地方居住者を両方インタビューすると、その差がより明確になる。
  • 自分も家から見られるので、休日出勤でインタビュールームに行くより俄然楽。

今後も絶対オフでないと実査ができない理由がない場合は、オンラインで実施したほうが良い結果が得られるよね、と言われるように弛まず「質」を追求していきたいと考えています。

※1)https://www.ssnp.co.jp/news/frozen/2020/08/2020-0819-1049-16.html

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