『現金以外を利用する理由は「ポイントが貯まるから」がトップ。
出かける際に所持する現金の平均金額は5年前より1,151円低い結果に』
キャッシュレス決済に関する調査
2018年6月29日
楽天インサイト株式会社(本社:東京都世田谷区、代表取締役社長:田村 篤司、以下「楽天インサイト」)は、「キャッシュレス決済に関する調査」をインターネットで実施しました。今回の調査は、2018年6月1日(金)から6月2日(土)の2日間、楽天インサイトに登録しているモニター(約230万人)の中から、全国の20代から60代の男女1,000人を対象に行いました。
調査結果
男性20代・30代の4人に1人は「スマートフォンを利用した決済サービス(アプリを利用したもの)」を利用
(オンラインショッピングを除く)日常の買い物や飲食などで決済に利用する手段と、その中で最も利用する手段を聞いたところ、利用する手段(複数選択)では「現金」と回答した人の割合が90.0%で最も高く、「クレジットカード」(82.5%)、「商業系カード型電子マネー(nanaco、WAON、楽天Edyなど)」(43.4%)が続いた。
最も利用している手段も同様に、「現金」(47.8%)、「クレジットカード」(36.0%)、「商業系カード型電子マネー」(8.5%)が上位3位を占め、順位も変わらなかった。
決済に利用する手段を性年代別に見ると(複数選択)、「スマートフォンを利用した決済サービス(アプリを利用したもの)」において、男性20代で25.3%、男性30代で26.8%と、4人に1人が利用していることが分かった。
◇決済で利用する手段、最も利用する手段(n=1,000) 単位:%
◇【性年代別】決済で利用する手段 複数選択 単位:%
「現金」を利用する理由は「現金以外の決済手段だとお金を使いすぎてしまうから」、「現金」以外を利用する理由は「ポイントが貯まるから」がトップ
最も利用する決済手段として「現金」を選択した人と、「現金」以外(「クレジットカード」、「デビットカード」、「カード型電子マネー」(「交通系カード型電子マネー」、「商業系カード型電子マネー」、「ポストペイ式カード型電子マネー」)、「スマートフォンを利用した決済サービス」、「銀行・郵便振込」)を選択した人それぞれに、その理由を聞いた。
「現金」を選択した人では、「現金以外の決済手段だとお金を使いすぎてしまうから」と回答した人が41.8%と最も多く、「現金以外の決済手段を使える場所が少ないから」(13.6%)、「現金以外の決済手段はセキュリティに不安があるから」(13.4%)が続いた。
「現金」以外を選択した人では、「ポイントが貯まるから」(86.2%)と回答した人が最も多く、次いで「スムーズに支払いできるから」(70.1%)、「現金以外の決済手段を使える場所が増えたから」(32.6%)となった。現金決済派において「特に理由はない」と回答した人は27.2%、対して現金以外派で「特に理由はない」と回答した人は3.1%であった。
◇【「現金」選択者】選択した決済方法を最も利用する理由(n=478:最も利用する決済方法が「現金」の人)複数選択 単位:%
◇【「現金」以外選択者】選択した決済方法を最も利用する理由(n=515:最も利用する決済方法が「現金」以外(「クレジットカード」、「デビットカード」、「カード型電子マネー」、「スマートフォンを利用した決済サービス」、「銀行・郵便振込」)の人)複数選択 単位:%
「カード型電子マネー」、「スマートフォンを利用した決済サービス」を利用した決済は1,000円未満の少額決済の割合が多い結果に
「クレジットカード」、「デビットカード」、「カード型電子マネー」、「スマートフォンを利用した決済サービス」、「銀行・郵便振込」を決済手段として利用する人に、1回あたりの平均的な支払額を聞いた。
「カード型電子マネー」、「スマートフォンを利用した決済サービス」では、1,000円未満の少額決済の割合が多く、「交通系カード型電子マネー」で7割以上、「商業系カード型電子マネー」、「ポストペイ式カード型電子マネー」、「スマートフォンを利用した決済サービス」で6割前後を占めることが分かった。
「クレジットカード」、「デビットカード」、「銀行・郵便振込」では、他の決済手段と比べて、支払額にばらつきが見られた。
◇決済手段別の平均支払金額 単位:%
月に貯まるポイントは「分からない」と回答した人の割合が最も多い結果に
「現金」以外(「クレジットカード」、「デビットカード」、「カード型電子マネー」、「スマートフォンを利用した決済サービス」)の決済手段を利用している方に、月に貯まるポイントの平均額を聞いたところ、「商業系カード型電子マネー」を除き、「分からない」と回答している人の割合が最も多いことが分かった。「分からない」と回答した人を除くと、「クレジットカード」が1,185円と最も高く、「スマートフォンを利用した決済サービス」(585円)、「デビットカード」(539円)が続いた。
◇月に貯まるポイント 単位:%
一人当たりの「クレジットカード」平均所持数は2.9枚、「商業系カード型電子マネー」は平均2.0枚利用
決済に利用可能なカード(「クレジットカード」、「デビットカード」、「カード型電子マネー」)の所持枚数と、現在利用している「スマートフォンを活用した決済サービス」の種類数を聞いた。「クレジットカード」では「2枚」が27.9%と最も多く、「3枚」(23.5%)、「1枚」(20.0%)と続き、複数枚所持の割合が7割以上となった。
「商業系カード型電子マネー」は「クレジットカード」に次いで複数枚所持の割合が5割を超え、平均所持枚数は2.0枚だった。「デビットカード」、「交通系カード型電子マネー」、「ポストペイ式カード型電子マネー」、「スマートフォンを利用した決済サービス」では、「1枚(種類)」と回答した人がそれぞれ6割以上を占めた。
◇決済に利用しているカード・サービスの枚数(種類) 単位:%
利用している「カード型電子マネー」は「楽天Edy」、「nanaco」、「WAON」が上位3位
日常の買い物や飲食などでカード型電子マネー(「交通系カード型電子マネー」、「商業系カード型電子マネー」、「ポストペイ式カード型電子マネー」)を利用すると答えた人に、利用しているカード型電子マネーの種類を聞いたところ、「楽天Edy」(41.1%)、「nanaco」(39.1%)、「WAON」(38.5%)、「Suica」(31.4%)と続いた(注)。
(注)調査対象は楽天IDを保有する楽天インサイトモニターです。
◇利用しているカード型電子マネー(n=611:カード型電子マネー(「交通系カード型電子マネー」、「商業系カード型電子マネー」、「ポストペイ式カード型電子マネー」)利用者)複数選択 単位:%
オートチャージ機能を使用している人は3割程度
チャージが必要になる電子マネー(「交通系カード型電子マネー」、「商業系カード型電子マネー」)を使用している人に、オートチャージ機能の使用状況を聞いたところ、「使っている」が33.9%、「使っていない」が62.8%だった。
性年代別に見ると、女性60代(44.0%)、男性50代(41.0%)でオートチャージを使っている人の割合が他の性年代と比べて多かった。最も使っている人の割合が少ないのは女性40代(23.6%)だった。
◇オートチャージ機能の利用状況(n=596:チャージが必要になる電子マネー(「交通系カード型電子マネー」、「商業系カード型電子マネー」)を使用している人) 単位:%
オートチャージをするのは、チャージ残高が「3,000円未満」になった時が6割程度
電子マネーのオートチャージ機能を使用している人に、残額がいくらになった時にチャージするように設定しているかを聞いたところ、「1,000円未満」(22.3%)が最も多かった。次いで「2,000円以上~3,000円未満」(21.3%)、「3,000円以上~5,000円未満」(19.3%)となり、チャージ残高が3,000円未満になった時にチャージするように設定している人が、全体の6割程度いることが分かった。また、全体の平均額は3,387円となった。
◇チャージ残高がいくらの時にオートチャージされる設定にしているか(n=202:オートチャージ機能を使用している人)単位:%
利用しているスマートフォン決済サービスは「楽天ペイ」、「Apple Pay」、「LINE Pay」が上位3位
日常の買い物や飲食などで「スマートフォンを活用した決済サービス」を利用している人に、利用しているサービスの種類について聞いたところ、「楽天ペイ」(48.0%)、「Apple Pay」(30.7%)、「LINE Pay」(20.0%)、「モバイルSuica」(19.3%)が上位に挙がった(注)。
(注)調査対象は楽天IDを保有する楽天インサイトモニターです。
◇利用しているスマートフォン決済サービス(n=150:スマートフォンを活用した決済サービスを利用している人)複数回答 単位:%
出かける際に所持する現金の平均金額は「5年前」と比べて「現在」の方が1,151円低い結果に
出かける際に所持する現金の金額を、「現在」と「5年前」それぞれについて聞いたところ、「現在」と「5年前」ともに「8,000円以上~1万円未満」(現在:17.9%、5年前:18.2%)が最も多かった。
1,000円以上~8,000円未満の選択肢では、「5年前」より「現在」の回答割合が多く、8,000円以上の比較的高額な選択肢では、「現在」より「5年前」の方が多かった。
平均金額では「現在」は15,115円、「5年前」は16,266円となり、「現在」の方が1,151円低かった。
◇出かける際の所持金額(n=1,000) 単位:%
◇【平均】出かける際の所持金額(n=1,000) 単位:%
電子マネーやスマホ決済の利用場所、「医療機関」や「個人商店」で現実と理想に開き
「カード型電子マネー」または「スマートフォンを活用した決済サービス」を利用している人に、現在、どんな場所やサービスでこれらの決済サービスを利用しているかと、今後使用できたらいいと思う場所・サービスを聞いた。
現在利用している場所・サービスは「飲食店」(37.2%)が最も高く、以下「家電量販店」(26.3%)、「自動販売機」(23.3%)と続いた。今後使用できたらいいと思う場所・サービスでも同様に「飲食店」(33.5%)が最も高く、次いで「医療機関(病院・薬局など)」(27.2%)、「自動販売機」(25.8%)となった。
現在と今後で最も差が開いた項目は「医療機関(病院・薬局など)」で、「今後使用できたらいいと思う」が15.8ポイント高かった。その他、「個人商店(鮮魚店や青果店、精肉店、クリーニング店など)」(12.5ポイント差)、「各種税金」(11.1ポイント差)でも今後の使用意向が現在を上回った。
◇現在使用しているお店・場所・サービス、今後使用したいお店・場所・サービス(n=639: カード型電子マネー(「交通系カード型電子マネー」、「商業系カード型電子マネー」、「ポストペイ式カード型電子マネー」)、または「スマートフォンを活用した決済サービス」を利用している人)複数選択 単位:%
調査概要
調査エリア :全国
調査対象者 :20歳~69歳 男女
回収サンプル数:1,000サンプル
調査期間 :2018年6月1日から6月2日
調査実施機関 :楽天インサイト株式会社
- 引用・転載可
- このレポートは、楽天インサイトを出展元とし開示すれば自由に引用や転載をすることができます。詳しい引用や転載方法はお問い合わせください。